Tumneyのブログ

20代後半の国際公務員。2020年1月からバンコクで雇用・労働問題に取り組んでいます。

米・英・日の大学院(国際開発学系)を比較してみた

こんにちは、国連目指す系ブロガーのTumneyです。

 

国際機関で働くための必須条件の一つは修士号取得だと思います。ただ、大学院は本当に色々あって、どこに行ったらいいのか私はとても迷いました。結果的に、私はアメリカのジョージワシントン大学へ進学しました。その時の経験は別の記事にまとめましたのでこちらをご覧ください。今回は私が大学院進学を考えた時に検討した次の3つの選択肢の特性・イメージについてお話します。

 

  1. アメリカの大学院
  2. イギリスの大学院
  3. 日本の大学院

 

なお、以下の内容はあくまでも私の専門分野である「国際開発学」というくくりで考えた時に私が抱いたイメージと思ってください。経済学、政治学MBA等、各分野によって大学の実績・評価は変わってくると思いますので、その点はご留意下さい。

 

1. アメリカの大学院

アメリカは現代(第二次大戦以降)の国際開発学のメッカ的存在で、国際開発学や関連分野を扱う大学院の数が一番多いと思います。有名校だとジョージタウン大学、ジョーンズホプキンス大学、コロンビア大学ニューヨーク大学コーネル大学ペンシルバニア大学などがあります。手前味噌で大変恐縮ですが、私が在籍したジョージワシントン大学もこの分野では人気があります。

 

アメリカの場合、修士課程は基本2年かかります(一部、1年で取得できるプログラムもあります)。その為、早く修士号を取りたい方、お金を節約したい方には不向きかもしれません。一方で、もともとの知識や経験が浅く、国際開発について一からじっくり学びたい方にはアメリカが合っていると思います。また、世界中から学生が集まるので人脈が広がりやすいと思います。(ただ欧州系や豪州系は少ない気がします)

 

 2. イギリスの大学院

イギリスは植民地時代からの国際開発学を扱う伝統校が揃っているイメージです。私もイギリスにいた訳ではないのであくまで伝聞情報ですが、有名校はロンドン大学イーストアングリア大学、サセックス大学、マンチェスター大学などがあります。

 

イギリスの修士プログラムは原則1年です。手っ取り早く修士号がとれ、アメリカで2年暮らすよりは費用も安く済むと思います。しかしその分、内容が凝縮されていて課題がとても大変と聞いたことがあります。

 

また、これもイギリス留学した知人から聞いた話ですが、国際機関での就職やインターンを希望する場合、ヨーロッパ圏だとフランス語が応募条件になることが多いそうです。アメリカでも「国際機関に入りたければフランス語はできた方がいい」とよく言われますが、できなくても応募できるポストはかなりありました。(志望者も多いですが...)

 

3. 日本の大学院

日本の大学院は、国際的知名度こそ乏しいですが、欧米とは少し違う日本流の開発理念を学べます。かつ、日本の国際公務員採用制度とリンクしたプログラムも多く、JICAの企画調査員や青年海外協力隊、外務省専門調査員、JPO等の採用試験を目指す方には適していると思います。代表的な大学院だと、京都大学広島大学国連大学政策研究大学院大学などがある他、上智大学修士課程ではありませんが国際公務員養成コースというプログラムを設けています。

 

欧米と比べると、日本の大学院は圧倒的に学費が安く、生活費や渡航費も抑えられます。TOEFLやIELTSのスコアもそこまで厳しくありません。知名度が低いのが欠点ですが、実際、国際機関にはあまり知られていない大学院で修士号をとった人も沢山いますし、大学院の知名度よりも、専攻分野とキャリアの結びつきが重視されるので、あまり気にする必要はないと思います。むしろ、自分の学びたい分野が学べるかが大変重要です。

 

また、日本は東南アジアの開発援助で大きく貢献した歴史があるので東南アジア関連の先行研究資料やインターンの機会は日本の大学院の方があると思います。実際、私がタイの国連機関でインターンをした時にも日本の大学院からインターンに来た方が多くいました。また、世界銀行の人から聞いた話だと、東南アジア諸国の外交官に「世界銀行」と言ってもピンとこないが「JICA」は誰でも知っているそうです。なので、この地域でキャリア形成を考えている方は欧米の大学院よりも日本の大学院の方がいいかもしれません。

 

まとめ

以上の特徴を次のようにまとめてみました。

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本当にどれも一長一短で、簡単には選べません。逆に言えば、どれを選んでも大変良い経験が得られると思います。私はアメリカを選びましたが、その理由は、1. 国際開発学という分野が初めてだったので2年かけてじっくり学びたいと思った。2. もともとアメリカの自由な雰囲気とジャンクフードが好きだった。という2つです。 

 

このブログがどこまで参考になるか分かりませんが、この手のブログは沢山あると思いますので、ぜひ色々みて、判断材料にして頂ければ幸いです。

 

読んでいただき有り難うございました!